夢に出てきたのは、小学校と中学校が一緒だった「トミー」だった。
トミーは、ボクに「僕たち友達だよね。」っと意識の中で伝えてきた。
「もちろん」
っと答えたとき、目が覚めた。
トミーは学校で独特な存在だった。
その独特な風貌、話し方や仕草で周りは、なかなか心を開かなかった。
ある日、クラスで席替えがありトミーはボクの隣の席になった。
当時、ボクは独特さなど気にしていなかった。
トミーに何一つ抵抗がなく、周りと同じように接し笑っていた気がする。
ある日、トミーとボクは喧嘩をした。
喧嘩の内容は覚えていないが、お互い席に座り言い争っていた。
授業が始まって、トミーは口を尖らせ下を向き真っ赤な顔をしていた。
それから、大きな涙をポロポロと落としだした。
それを見た瞬間ボクは、おもいっきりハグをして「ごめんね。ごめんね。」って何度も言った。
その光景を見て、当時仲が良かった人が、こういった。
「よくそんなこと出来るね。トミーだよ?」
当時のボクには意味がわからなかった。
今、思うとその日から彼と遊ぶことが減り、小学校を卒業する頃には話すことさえ無くなっていた。
中学生になって、トミーと一度も同じクラスにならなかった。
しかし、学校からの帰り道で、トミーは卑猥な言葉を並べボクらに絡んできた。
当時の友達グループは優しい人ばかりで、トミーの言葉に対して「やめろよー。トミー!」
っと笑いながら答えていた。
それが、楽しかったのか嬉しかったのかトミーは、同じ場所で同じ時間に卑猥な言葉を叫び続けた。
高校生になって、仲が良かった友達とは別の高校に行くことになった。
トミーとも違う学校に行くことになった。
ある日、トミーを見た。
高校生の制服を着て、リュックを背負い歩いていた。
「おーい!トミー!!」
っと、声をかけたが彼は反応をしなかった。
よく見ると彼は、鬼のような形相で前を見つめひたすら歩いていた。
その形相に驚き、ボクは立ち尽くしてしまった。
それから少し経ち、彼は学校でイジメにあっているということを聞いた。
彼から話を聞きたく、見かけた日と同じ場所、時間で待ったが彼は来なかった。
それから彼と会うことなくなってしまった。
そんな彼が、夢に出てきた。
しかも「僕たち友達だよね。」なんて声をかけてきた。
彼に何かあったのだろうか。それとも古いボクの記憶が蘇ったのか。
今度、彼と仲が良かった友達に会って聞いてみよう。
トミーは元気にしているのか。
古い記憶を辿ると、自分の理が見える。
何も抵抗がなく、マイペースで平和で愛に溢れた自分。
これは、今の自分が目指す理想の姿だった。
短い人生で学んだ言葉は2つ。
「理は己の中にあり。」
「真実は矛盾の中にあり。」
少しでも戻れるように、進んで生きます。
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